Senior Performance Engineer になりました

Snowflake という会社に日本法人 1 人目のサポートエンジニアとして入社し、日本語サポートと東京サポートチームをゼロから立ち上げた者です。

前職は Amazon Web Services という会社で、Amazon Aurora という製品のチームで MySQL の Database Engineer をやっていました。

何やるの

Engineering (開発) 組織の中にある Applied Performance Group (APG) というチームで Senior Performance Engineer として、PoC だったり本番だったりのパフォーマンスイシューを解決するようなことをやります。

詳しくはこちらのジョブディスクリプションをご覧ください。

ちなみにこれは自慢ですが、弊社唯一の APAC リージョン在住の Engineering のエンジニアになります。

モチベーション

入社時のミッションを達成した

3 年半前に 1 人目のサポートエンジニアとして入社したときのミッションは「日本語サポートの立ち上げ」で、おかげさまで 2021 年 11 月に GA し、ありがたいことに大変評判もよく、あまりのサポートケースの量にコンスタントに悲鳴が上がる程度にはご利用いただけるようになりました。

しっかり立ち上がってくれたので、次は組織を大きくしていくのが目標になるわけですが、個人的にそこは別に正直そんなに興味が湧きませんでした。

サポートエンジニアとしてやれることは全部やった

前職含めて計 8 年ぐらいサポートエンジニアをやってきましたが、経験年数に対して十分すぎるぐらいいろいろなことをやらせていただき、正直このロールでできることはほとんどやったかなと思っています。

とはいえ、サポートエンジニアというロールのいいところは境界線が薄いところで、ジョブディスクリプションを超えたところで何かをやっても評価されやすいという非常にクリエイティブなロールなので、まだまだやろうと思えばやれるのですが、個人的にはもういいかなという気持ちになっています。

また現職になって、ありがたいことにいろいろな人に大っぴらに褒められることが多く、先日はサポートやっててはじめてお客様に手土産もらって感謝されたりして(聞いたことがない)、サポートエンジニアとして得られる栄誉は十分得られたかなという気持ちにもなっています。

日本語に依存したジョブセキュリティへの危機感

現職では「日本語サポートの立ち上げ」をミッションとして採用されているので、明確に「日本語が話せる」ことを一つのバリューとして評価してもらって採用されています。

が、個人的にこれはあまりいい状態だと思っていなくて、なぜなら日本のマーケットの状況にジョブセキュリティが大きく左右されるし、北米籍企業の合理的な判断として日本語を捨てることは現実的にあり得るからです (なので特定言語に依存したファンクションは、それが重要であるというロビイングをし続ける必要があります)。

実際に、日本語サポートというファンクションについて、お客様からの評判に対して、会社や組織の評価はそれほど高くないし、それほど確固たる存在意義は見出されていないなあという実感もありました。

また、個人評価についても「日本語を話せる」という下駄を履かされている状況で、「純粋に技術やソフトスキルだけで勝負したときに果たして通用するのか?」という疑念は常に払拭できないので、「日本語を話せる」ということを自分の評価軸から外したい、という意識がありました。

経緯

↑のようなモチベーションがあったので、社内外でオポチュニティを探しているときに、サンマテオ出張で一緒にごはんを食べた Director of Engineering に「何かいいポジションない?」と Slack してみたところ、「開発は北米とヨーロッパ以外無理だけど APG ならいけるんじゃない?」という返信をもらい、サポートのときにも何度か一緒に仕事をしていた APG のマネージャーと話してみました。

そうしたら「北米向けのポジションにアプライしたら日本で採用するよ」と返事をいただいたので、社外から受けるのと同じフォーマットで数本の面接を受けた結果、無事突破して移籍できることになりました。

成功要因

まず、このポジションがかなり Snowflake についての深い知識を要求しており、社外から採用するのが難しい内容になっていて、そこの部分がサポートエンジニアとしての日頃の活動で証明されていたのがよかったと思っています。

必要以上に深く調査してバグレポートを書くのが趣味なので、チケットのクオリティについては Engineering でもわりと評判になっていて、そういう形でしっかり面通ししてレピュテーションを構築できていたのが大きかったです。

それから、Performance Engineer は特性上ローカルのセールスエンジニアやサポートエンジニアと連携して動くので、

  • サポートエンジニアのバックグラウンドによって、コミュニケーションスキルが保証されていること
  • 誰もいないタイムゾーンをカバーできるという意味で APAC のタイムゾーンにいること

をポジティブな材料としてアピールできたのもよかったかなと思っています (ちなみにこれは前職でチーム移るときも同じアピールで通したので、ハマるロールがあれば効果的です)。

なぜプリンシパルからシニアに?

自分の名誉のために書き残しておくと、面接の結果としては普通にプリンシパルのままでもいいよね、という話にはなっていましたが、紆余曲折を経てこうなりました。

HR には心配そうに大丈夫か聞かれましたが、前職でも Senior Cloud Support Engineer から Database Engineer II に下がったので、特に気にしてません。

職位は下がりましたが、給料はちょっと上がりました。

総括

技術に集中できるようになってとてもうれしいのでがんばります。

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